昭和45年に建設された湖南中校舎棟の老朽化に伴う校舎棟及び給食棟の改築である。

学校機能はもとより雄大な富士山を望む恵まれた環境を最大限に活用し、自然の恵みを一体的に享受し、自然エネルギーを大いに利用した中学校建設を目指した。

太陽エネルギーは、太陽光パネル及び太陽熱集熱パネルを屋根面に設置し、電力と暖房用及び給湯の熱源として利用している。

地域に豊富にある森林資源の有効活用として、木チップを燃料としたバイオマスボイラーを設置し、暖房用の温水を作り校舎全体を暖房している。また、雨水利用として地下ピットに雨水を溜め、トイレの洗浄水として利用している。外壁には外断熱工法及び開口部に複層ガラスを採用することにより、冬季における早朝の教室温度は概ね15℃以上が確保されている。

本建物ならではの雄大な富士山を仰ぎ、富士山に見守られながら、これまでの歴史を継承し、自然環境への意識を育み、将来にわたり生徒達の「心の機軸」となりえる学校を計画した。

建築　宮澤　昌文、髙相　正樹、清水　岳、三森　貴嗣

　　　古屋　幹吉【富士河口湖設計】

構造　滝　英規　【(有)滝一級構造研究室】

　　　加藤　忠宏【Kozo設計Kato】

電気　深澤　正　【(株)深澤設計】

機械　柿沼　整三【(有)ZO 設計室】

　　　城ノ内　牧【城之内建築設備企画】

【普通教室棟】

建築　富士急建設・コバヤシ工業・梶原工業所　共同企業体

電気　井出電気・佐野電工　共同企業体

機械　一水工業・渡辺工業所・小佐野設備

【特別教室棟】

建築　富士急建設・コバヤシ工業・梶原工業所　共同企業体

電気　井出電気・佐野電工　共同企業体

機械　一水工業・熱研メンテナンス・協栄工業　共同企業体

【給食棟】

建築・電気・機械　富士急建設・梶原工業所共同企業体

GlassEye Inc. / 海老原一己